2016/12/11 05:26
『逃げ恥』こと『逃げるは恥だが役に立つ』の原作マンガを読んでたら、
「フレンチトーストが食べたい。ココナッツオイルでね。」
みたいな台詞があり、さっそく私もココナッツオイル使用のフレンチトーストを食べたくなりました。
最初にフレンチトーストを作ったフランス人(?)は思いもしなかったでしょうね。
牛の乳でできたオイル(バター)の代わりに、南国の木の実のオイル(ココナッツ)でアレンジされるなんて。
ともあれ、ほんのりとココナッツの甘い風味がただようフレンチトースト。
プチ・ハマりました。当分、朝食はこれかも(*´∀`*)。
そこで思い出したフレンチトーストの昔話。
私が小学生だった頃(というから、そうとう昔ですよw)、当時の田舎では、フレンチトーストはまだそれほど認知度が高くなかったんです。
ともあれ、牛乳と卵と砂糖とパン、それにバターさえあれば小学生でも美味しく作れるフレンチトースト、私のお気に入りの得意料理でした。
さて、小学校には、男子にも女子にもこういう子、絶対1人いますよね?
顔がよくて勉強もスポーツもできてクラス委員になれるくらい人望もあって、学年のたいていの男子/女子は、その子に恋心みたいな子。
マミちゃん(仮名)は、そんな子でした。性格もすごくよくて、男子だけでなく女子もみんな友達になりたがってた子。
そんな彼女が私の家に遊びに来たんで、フレンチトーストを作ったんです。
マミちゃんは、大きな黒眼をぱっちり開いて「美味しい~!!なにこれ?」と、すごく可愛くリアクションしてくれて、興奮しながらレシピもメモして嬉しそうに帰って行きました。
翌朝は、「ママにも作ってあげたら、すごく美味しいっててビックリしてたの!」と報告を貰い…。
さらに数日後、マミちゃん家に女子数人が集まった時には、
「すごく美味しいお菓子を作るね。○ちゃん(私の名)から教わったんだ!!」
と、いそいそとキッチンに行き・・・(そうとう気に入ったんだね)(#^.^#)。
ところが…。
テーブルに置かれた大皿に、マミちゃんが”ヌチャヌチャドロドロドロ~~~”と注いだその薄黄色の代物は・・・。
おおよそ私が先日作ったあれとは別のものだったんです。
他の子達も、
”え・・・これ・・・(・・;)? あ、でも食べたらきっと美味しいんだろうな。だってマミちゃんが作るものだし・・・”
って感じの顔しながら、それぞれ口に入れました・・・。
♬ポーニョポニョポニョ魚の子♬
全員の目がポニョになりました。(あ、ポニョの顔の上半分は、青白く着色してね)
”うぐぐぐ・・・”
陸に上げられて呼吸ができない魚さながらに、口に入れてしまったそれを、吐き出したいけど吐き出せずに葛藤するポニョ目の女子一同。
ほとんど全体が生焼けで焦げ目が無く、卵の白身が、パンとパンの間に納豆の如く糸を引いたニュルニュルの食感のそれ。生卵の生臭さが口の中にむわっと広がり、せめて甘かったら誤魔化せたかもしれないけど甘味も妙に薄くて・・・そして生暖かい…。
「あれ~?みんな、遠慮しなくてもいいよ。」
マミちゃんがキッチンから戻ってきました。
『マミちゃん、一口食べて!食べたらわかる!』
私はポニョ目のまま、マミちゃんに無言の信号を送りました。
私の”念”が通じたのか、マミちゃんは鼻歌を歌いながら大皿の中の1片をパクっと口に入れて・・・
そのまま鼻歌を歌いながらニコニコしてみんなとテーブルに座りました。
「みんな、お代わりも作れるから、もっと食べていいよ~。」
『天は二物を与えず。』
マミちゃんが神様からもらえなかった物は・・・、味覚だったのかな(^_^;)。
今は専業主婦として家庭に入り、子供さんももう大きくなってるはずのマミちゃん。
手土産持って遊びに行ってみようかな。